人が多すぎる
日本に観測史上まれに見る台風が上陸した日、偶然上海の地鉄2号線にトラブルがあり、いわゆるラッシュに遭遇しました。
普段は各ドアに3人並んでいるかいないかの列になんとなく並び、なんとなく乗ってそこらへんに立って十数分で降りて…という通勤をしています。
その日はホームいっぱいに人がいて、下りエスカレーターを降りた直後につんのめるくらいの、人はけの悪い状態。到着した電車にも人がいっぱいで、降りた人数分しか乗れない状態。その少ない乗車枠を奪い合う人たち。
(イメージ図)
一旦乗車しても何故か争いが続き、次の降車駅の人がドアに向かってどんどん集まってくる。お互いに押し合わないと乗っていられないような状態でも、人が集まってくる。狭いところで声を掛け合って交代してたりする。
くしゃくしゃの車内で、動かないでいいのは座ってるひとだけ。
「おいどいてくれよ」「俺も次降りるんだよ」「いいから!」みたいなやり取りしてる。んで、けっこう女性にやさしい。「おまえ、どいたれよ!」「お、おう」みたいなのもやってる。
降りる時は、降りる人と乗る人の戦い。ついでにドアの近くにいる降りない人も戦いに参加。基本的にドアが開いたらわっと押し合う。降りられるのは最初の数秒間。だから、ドアから半径2m以内にいないと降りられない気がする。
降りて、人の流れに逆らってなんとか数m進んで、ぽんって投げ出されてから思った。
この国は人が多すぎる。
道路も車も電車も、輸送手段はけっこう発達してる。でも、少しふんづまるとその後の混み合い方がすごい。ホームはあふれるし、タクシーは捕まらないし、バス停には長ーい列ができる。多少強引なことをやらないと、乗れない。帰れない。
ふんづまるきっかけはいろいろ。天気、信号機の故障、交差点のデッドロック、朝と夕方。祭日の前後。どこから出てきたのかってくらい、人が増える。
交通機関でこうなんだから、やっぱ情報は統制しないとダメなのかも。国民にストレスが溜まって本気でデモとかやりだしたら…
って思った。